TCGの考え方2
今回はデッキ構築について。
デッキ構築などは一人で最後まで完成させたくはある。
が、どうしても行き詰まったときは、人のものを参考にする。
参考にする際の基準だが、
まずは自分にとって合理的であるかどうか。
例えば、〇〇が好きだからどんなデッキにも積んでいる、などはどんなに好成績を残していようが対象にはならない。
その〇〇を積んでいるところに、少なくとも自身が納得できる合理性がないからだ。
ただ、〇〇が好きだからそれを使ったルートをサブのコンセプトに積んでいる。
メインコンセプトが対策された場合の状況はこうなっている可能性が高いので、
打破できる動きが可能なのが〇〇だから、などの場合は参考にする。
なぜならば採用する主たる理由は好きだから、だが、メインコンセプトが潰された際のサブの動きが可能である。
そのサブの動きがメインコンセプトを潰すために相手が構築した状況に対して有効であることまで想定して積んでいるのであれば、
それは、参考にする側にとっては好きだから積まれているカードではなく、
考え抜いて数多のカードプールからピックされた一枚だからだ。
なぜ、それなのか、本当に有効なのか、とカード自身の考察から、
その積み方、例えば序盤に引き込んでおきたいから採用枚数限界まで積む、
複数枚連打するカードだから採用枚数限界まで積む、
コストも重く使うターンまでにデッキの半数近くドローすることが想定されるので2枚、サーチできるカードもあるので1枚、など特定のカードを採用する理由からその枚数まで、参考にできることは多い。
逆に引けるから1枚でいいと1枚積みが多い構築は参考になるのかならないのか、
非常に難しいところである。
近い効果のものの枚数を散らすと、その効果やコストのわずかな違いが生きることもあるのだが、
そういう構築に限って、一見矛盾するものがやたらと1枚積みであることが多い。
例えば速攻デッキにライフ回復効果を持つ大型の生き物が積まれている、など。
もちろん、速攻でライフレースを有利に進めつつ、最後は大型で殴り合いであっても盤石の体制を取りつつ、ライフ回復効果も内蔵している〇〇を採用する、
等の場合は非常にわかる。
わかるというかそれはもう、ビルダーが試合の流れを想定してピックした矛盾のない1枚である。
が、ここで言いたいのはそうではなく、
速攻デッキにライフ回復効果を持つ大型の生き物が1枚だけ積まれている、場合である。
それも、引けるから1枚でいい、という理由で。
そう言い切れるビルダーに少なからず憧れも感じないわけではないが、それでも参考にすることはない。
サーチカードやドローカードが入っていて、適正ターンに引く可能性があるのであればまだわからなくもないが、大体そういうのに限って、
何のシナジーもなく、ただトップドローで引いて出すための、コンセプトにそぐわないはたから見ての異物がデッキレシピの中に鎮座しているのである。
そして、これまたそういうのに限ってなぜか、道理や理屈を超えて、適正ターンで出てきて、
それまでの盤面を優勢に、思い通りに進めている、入っていないと想定している相手を震えるほど打ちのめすのである。
その動きが自分で回したときにできるかというと恐らくできないし、
「引けるから1枚でいい」が「相手に刺さる最も効果的なタイミングで引けるから1枚でいい」や、「引かなくていいときは引きたくないので1枚でいい」だったりする構築理由はどうやっても参考にならないからだ。
仮に、同じような盤面を想定し、同じようなカードを採用し、最終的に同じようなレシピになったとしても、
それはプレイヤーが異なる時点で、似て非なる何かなのである。
安易に強いプレイヤーを参考に、デッキレシピを丸パクリすると痛い目に会う。
ブランクが開いたときなど、うっかり他人の強いデッキレシピを丸パクリしたり、
参考にすると言いながら意図を汲まずに形だけ似せても下手すると値段だけ同じ紙束である可能性がある。
第二は安定性・第三は拡張性だがそれはまた別途。